VPNとは?日本での必要性は?│初心者ガイド 2024年
VPN(仮想プライベートネットワーク)とは、ネット上のプライバシー保護とハッキング対策のために、通信と位置情報を匿名化するソフトのことです。セキュリティ対策強化、通信の高速化など、VPNには他にも数多くのメリットがあります。
当サイトでは、300社以上のVPNを定期的に徹底調査し、機能や性能を分析しています。VPNは誰でも簡単に使えるツールです。このガイドでは、VPNを使い始める前に知っておきたい重要ポイントを、分かりやすく解説していきます。 【編集者より】vpnMentorは透明性を第一に考えているため、当社がExpressVPNと同じ企業グループに属していることをお知らせいたします。しかし、当社は厳しい検証方法を採用していますので、これがレビュープロセスに影響を与えることはありません。
VPNのメリットとは?
VPNがセキュリティ対策強化に役立つ理由をご紹介しましょう。
- ネットで送受信される全データを暗号化
VPNサーバーに接続すると、すべてのネット通信が暗号化されます。これにより、あなたがネット上で何をしているのか、誰にも見られません。インターネットサービスプロバイダ(ISP)さえも見られませんから、通信速度を制御されなくなります。
通信を暗号化すると、ハッカーによる機密データの盗み見を防止できます。特に公共Wi-Fiでは、通信がサイバー犯罪者に監視されやすいのでしっかり対策する必要がありますが、VPNを使えばサイトに安全にパスワードを入力できます。他人に通信を傍受されても解読できませんから、内容を知られないのです。
- プライバシー保護
WebサイトやWebサービスは、IPアドレスからユーザーの現在地を割り出しています。VPNサーバーに接続すればIPアドレスは公開されませんから、あなたの位置情報を勝手に知られないようにすることができます。
- 悪質なサイトや広告、トラッカーをブロックするVPNも
悪質なサイトにアクセスすると、知らない間にマルウェアやトラッカーをダウンロードしてしまう恐れがあります。対策機能付きのVPNを使えば、被害に遭う前にサイトをブラックリストに登録して感染を防止できます。
広告やポップアップをブロックするVPNもあります。悪質な広告をブロックすることで、マルウェア感染を防ぐことができるのです。
VPNの仕組みは?
VPNを使うと、すべてのインターネット通信がVPNサーバーを経由し、暗号化されます。例えば、日本で米国のサーバーに接続するとしましょう。通信はVPNによって日本から米国に送信されます。この時、通信は暗号化されますから、ISPはネットの利用状況や位置情報が見られません。また、アクティビティを追跡できなくなります。
その後、VPNサーバーは通信をアクセス先のサイトに転送します。サイト側から見ると、通信はあなたの端末ではなくVPNサーバーから送信されたように見えます。つまり、サイトに公開されるのは本当のIPアドレスではなく、VPNサーバーのIPアドレスなのです。トップクラスのVPNは何千台ものサーバーがあり、サイト側にIPアドレスをブラックリストに登録する隙を与えないよう、IPアドレスを定期的に更新しています。結果的に、ユーザーのプライバシーが完全に保護され、個人を特定されなくなります。
VPNは合法ですか?
はい、VPNは日本を含むほとんどの国で合法です。ただし、例外もあります。
残念ながら、中国、アラブ首長国連邦、オマーン、ロシア、トルコ、イラクでは、政府が認可していないVPNの使用は禁止されています。認可されているVPNプロバイダは、プライバシーを侵害するような規則を遵守している可能性が高く、信用できません。一般的に、認可されていないVPNはブラックリストに登録されていますから、入国してからホームページにアクセスしてアプリをダウンロードすることはできません。そのため、以上の国々に渡航する予定の場合は、この記事でご紹介するプレミアムVPNを事前にダウンロードしておきましょう。
日本でVPNを使うとプライバシーが守れる理由は?
VPNは膨大な量の機密データを扱いますから、堅固なプライバシー方針としっかりしたセキュリティ対策があるVPNサービスを選ぶ必要があります。一見すると同じように見えるセキュリティ機能もありますが、それぞれ異なる役割を果たしています。
例えば、DNS漏洩とIP漏洩は似て非なるものです。違いをきちんと押さえておきましょう。また、信用できないVPNもあることに注意してください。信用でき、安全性の高いVPNサービスを選びましょう。
信用できるVPNはプライバシー保護のため、以下のような特徴や機能を提供しています。
ログなし方針
VPNプロバイダが「ログを記録しない」という方針を厳しく定めていれば、ブラウジングアクティビティは記録されません。ユーザーデータを保持しなければ、政府の監視組織にデータの引き渡しを命令されても従えません。また、VPNの安全性が脅かされても、ハッカーはVPNサーバーから情報を盗み取ることができません。
DNS漏洩対策
サイトにアクセスするたびに、パソコンはDNSサーバーにリクエストを送信してサイトのIPアドレスを取得しています。一般的に、このリクエストはISPのDNSサーバーに送信されるのですが、この時にISPにブラウジング履歴が見られてしまいます。
VPNに接続すると、DNSリクエストはVPNのDNSサーバーにルーティングされますが、知らない間にリクエストがISPに転送されてしまうことが時々あります。DNS漏洩対策機能があれば、このようなデータ漏洩を防止できるわけです。
IPv6漏洩対策
IPv6が利用できるようになっている現在も、ほとんどのVPNはIPv4アドレスを使っており、重大なセキュリティ事故の原因になりかねません。
ISPがIPv6に対応しており、IPv6に対応しているサイトにアクセスする場合、そのサイトへの通信はVPNではなくISPに送信されます。その結果、ISPはアクティビティを見ることができ、アクセス先のサイトにも位置情報が公開されてしまいます。
信用できるVPNは、IPv6通信を無効にすることでこのような漏洩を防いでくれます。これまで通り、IPv6に対応したサイトにアクセスできるのでご安心ください。IPv6ではなくIPv4アドレスを使ってアクセスするというだけです。
VPNの欠点は?
VPNはデメリットよりメリットの方が多いツールですが、欠点についても知っておきましょう。
通信速度が少し遅くなる
VPNを使わなくても、データが目的地に到達するまでには少し時間がかかります。VPNに接続すると、通信はVPNサーバーを経由しますから、通常より少し長距離を移動しなければなりません。また、通信を暗号化・解読するのも数秒かかります。このような理由により、VPNを使うと通信速度がわずかに低下することが多いのです。
信用できないVPNを使うと、ネットの利用状況を見られる恐れがある
信用できないVPNは、本当にブラウジング履歴を盗み見ないか、サードパーティに情報を共有されないか分かりません。また、ファイブアイズや9アイズ・14アイズ同盟の加盟国に本社があるVPNに加入すると、政府と情報共有を強いられる場合もあります。
このような状況を避けるために、厳格なログなし方針があり、RAMベースのサーバーを使用し、知名度が高くて定評のあるVPNを選びましょう。RAMベースのサーバーでは再起動するたびに全データが削除されますから、VPN企業が政府に情報の引き渡しを要求されても、引き渡せる情報自体がないのです。
VPNを使うと、一部のサイトにアクセスできない
ログインするとき、ユーザーのIPアドレスが既知のVPNサーバーのIPアドレスと一致するか、確認しているサイトもあります。VPNのIPアドレスとマッチすると、通信がブロックされてしまい、ログインできません。このような場合、同じ地域の別のサーバーに接続すれば、ログインできるようになるはずです。
海外のIPアドレスでPayPalやネット銀行にログインしようとすると、不正アクセスと認識される場合があります。ご注意ください。
海外のIPアドレスでPayPalやネット銀行のアカウントにログインしようとすると、セキュリティ対策により、一時的にログインできなくなることがあります。海外のハッカーによる不正アクセスを防止するためです。
ご安心ください。永久にログインできなくなるわけではありません。ただし、再びアクセスできるようにするにはネット銀行に問い合わる必要があり、手間がかかります。ネット銀行にログインするときは国内サーバーに接続しましょう。
VPNを選ぶときに注目したいポイントは?
最高のセキュリティ対策を実現し、性能が良く、ニーズに合うVPNを選ぶのが大切です。VPNを選ぶときは、以下の項目を満たすサービスを選びましょう。
- 256ビット暗号化
現在、最高水準の暗号化は「256ビット暗号化」です。個人情報やネットの利用状況をしっかり保護できます。 - 自動停止スイッチ(キルスイッチ)
停止スイッチは、VPNとの接続が不安定になったときに作動します。データ漏洩を防ぐために、ネット通信を一時的に遮断する機能です。 - 厳格なログなし方針
- DNS・IPv6漏洩対策
- カスタマーサポート
多くのプレミアムVPNは、24時間年中無休のチャットサポートがありますから、いつでも公式サイトから問い合わせられます。知名度の低いVPNは電話でも問い合わせられる場合がありますが、電話サポートがあるサービスは少数です。 - さまざまな端末向けのアプリがあり、使いやすい
VPNプロバイダの公式サイトを見てみましょう。アプリのスクリーンショットが掲載されていることが多いので、インストールする前にどのようなプログラムなのかイメージできるはずです。 - 広範囲にサーバーが用意されている
どんな国でも接続できるよう、世界中にサーバーがあるVPNを選びましょう。 - 最適化されたサーバー
- 同時に複数のデバイスを接続できる
大家族でVPNを利用する場合も、ノートパソコンとスマホだけを保護したい場合も、1つのVPNプランですべてのデバイスを保護したいですね。申し込む前に、接続台数をチェックしましょう。
初心者におすすめしたい2つのVPN
これまで何年もVPNの調査を続けてきたのですが、不安定で信用できないVPNは意外に多いものです。一方で、優秀なVPNもいくつか見つかっています。初めてVPNをご利用になる方にイチオシのVPNサービスをご紹介します。
1. ExpressVPN:安全で高速。さまざまなニーズに柔軟に応えるサービス
- 日本を含む105か国に3,000台を超えるサーバー
- スプリットトンネル
- 同時に8台まで接続可能
- 厳格なログなし方針
- 高度なセキュリティ機能
- アプリは使いやすく、日本語に対応
- 対応機器:Linux、Android、macOS、iOS、Windows、Chrome
ExpressVPNには、自宅でワイヤレス機器を使う場合に必須の「スプリットトンネル」機能があります。
スプリットトンネルを使うと、VPNに経由させる通信を選ぶことができます。それ以外の通信は、普段通りのIPアドレスを使うことになる仕組みです。私は、無線プリンターなどはローカルネットワークを使い、それ以外の通信をVPNで保護するという使い方をしています。
ExpressVPNのサーバーは、通信が最速になるよう最適化されているので、快適にブラウジングできます。インターネットを使っているときにトラブルに遭遇することはありません。
ExpressVPNはとても高速です。ExpressVPNのサーバーに接続し、スピードテストを行いました。ベースラインを把握するために、VPNに未接続で速度を測ったところ、ダウンロード速度は22.13Mbps、アップロード速度は17.13Mbps、応答時間は3ミリ秒でした。
※Mbps=メガビット毎秒
接続 | 応答時間 | ダウンロード | アップロード |
アメリカのサーバー(自動接続) | 332ミリ秒 | 8.84Mbps | 14.77Mbps |
アメリカのサーバー(手動接続) | 371ミリ秒 | 16.14Mbps | 15.19Mbps |
イギリスのサーバー(自動接続) | 319ミリ秒 | 15.55Mbps | 14.67Mbps |
イギリスのサーバー(手動接続) | 301ミリ秒 | 15.53Mbps | 15.38Mbps |
フランスのサーバー(自動接続) | 310ミリ秒 | 16.24Mbps | 15.66Mbps |
ブラジルのサーバー(自動接続) | 539ミリ秒 | 16.36Mbps | 15.78Mbps |
オーストラリアのサーバー(自動接続) | 29ミリ秒 | 15.50Mbps | 15.23Mbps |
ExpressVPNは256ビット暗号化を使用しており、厳格なログなし方針があります。自動停止スイッチもあるので、VPNで接続トラブルが発生してもデータは保護されます。プライバシー方針を読んだところ、漏れのないログなし方針でした。
TrustedServer技術という一歩進んだ対策を行っているのも魅力的です。サーバーはRAMベースで、ハードドライブは使用していません。
サーバーを再起動するたびにデータが完全に削除されますから、データが永久的に保存されることは一切ありません。また、脆弱性対策のため、TrustedServerはネットワーク上の全サーバーに最新のソフトウェアがインストールされていることも確認します。
ExpressVPNのプランでは、同時に5台まで接続できるので、複数のデバイスでVPNを使うことができます。試しにスマホ、ノートパソコン、デスクトップパソコンを同時に接続したところ、通信は全く遅くなりませんでした。
質問がある場合、24時間年中無休のライブチャットで問い合わせられるので、安心してご利用いただけます。サポートスタッフはとても親切で、2分以内に対応してくれました。
30日間返金保証がありますから、自信をもってお試しいただけます。私はパフォーマンスが素晴らしいことが気に入ったので、長期契約に加入することにしました。 【編集者より】vpnMentorは透明性を第一に考えているため、当社がExpressVPNと同じ企業グループに属していることをお知らせいたします。しかし、当社は厳しい検証方法を採用していますので、これがレビュープロセスに影響を与えることはありません。
2. CyberGhost:最適化され、安全で安定したサービス- 日本を含む100か国に11,690台を超えるサーバー
- 専用プロフィール
- Mac、iOS、Androidアプリは簡単にインストールでき、日本語に対応
- 45日間返金保証
- 対応機器:Windows、macOS、Android、iOS、Linux、ルーター、Chrome、Firefox
CyberGhostのアプリは初めてでも簡単にインストールして使いこなせます。インストールして、ログインするだけです。設定を変えなくても、そのままご利用いただけます。
もちろん、設定を柔軟に変えられますから、上級ユーザーも大満足です。高度な設定メニューを開くと、DNSやプロトコルを変更したり、カスタムルールを設定したりできます。
CyberGhostのサーバーネットワークはとても大規模です。100か国に11,690台以上のサーバーが整備されています。旅行中に試したところ、必ず近くに高速サーバーがあったので、本当に役立ちました。遠くのサーバーに接続して通信が遅くなることはありませんでした。同僚が試したときも、高パフォーマンスだったそうです。
旅行から帰ってきたとき、再度試してみることにしました。VPNに未接続だと応答時間は37ミリ秒、ダウンロード速度は19.22Mbps、アップロード速度は17.24Mbpsでした。
接続 | 応答時間 | ダウンロード | アップロード |
アメリカのサーバー(自動接続) | 337ミリ秒 | 7.52Mbps | 12.27Mbps |
アメリカのサーバー(手動接続) | 276ミリ秒 | 19.50Mbps | 15.81Mbps |
イギリスのサーバー(自動接続) | 338ミリ秒 | 12.26Mbps | 14.97Mbps |
イギリスのサーバー(手動接続) | 332ミリ秒 | 13.37Mbps | 13.63Mbps |
フランスのサーバー(自動接続) | 319ミリ秒 | 18.19Mbps | 16.41Mbps |
ブラジルのサーバー(自動接続) | 401ミリ秒 | 17.70Mbps | 11.73Mbps |
オーストラリアのサーバー(自動接続) | 28ミリ秒 | 16.47Mbps | 15.52Mbps |
CyberGhostは、最適化されたプロフィールがあらかじめ用意されているので使いやすいサービスです。
CyberGhostの「NoSpyサーバー」も利用できます。NoSpyサーバーとは、5・9・14アイズ同盟に非加盟のルーマニアにあるサーバーで、安全なデータセンターで厳重に管理されています。自社管理なので第三者が関与しておらず、いつも最高水準のセキュリティで実行されています。
データ漏洩やハッキングのリスクは全くありません。また、通信が速くなるよう、帯域幅が拡大されています。
CyberGhostの全サーバーで、256ビット暗号化が採用されています。厳格なログなし方針を守っており、アプリには停止スイッチが搭載されています。接続中、数回にわたってデータ漏洩テストを行ったのですが、セキュリティ上の問題は全く検出されませんでした。プライバシー方針も確認したところ、CyberGhostがブラウジング履歴などのデータを一切保持していないことは明らかでした。
CyberGhostに同時に7台の端末を保護できます。45日間返金保証がありますから、安心してお試しいただけます。 【編集者より】vpnMentorは透明性を第一に考えているため、当社がCyberGhost VPNと同じ企業グループに属していることをお知らせいたします。しかし、当社は厳しい検証方法を採用していますので、これがレビュープロセスに影響を与えることはありません。
VPN割引を利用する方法私はバーゲンが大好きなので、節約するために、クーポンを求めていつもネット上を探しています。VPN企業は定期的に新しいクーポンや特別割引を行っていますが、残念ながら詐欺サイトが多いので、本物のクーポンがどれなのか見極めるのは簡単なことではありません。
当サイトでは最高のVPNクーポンの最新情報を1つのページにまとめてご紹介しています。2024 12月に使えることを1つひとつ確認してから掲載しているので、お申し込みの際にご利用ください。
まとめ
インターネットが生活に欠かせない今日、VPNは必須のセキュリティツールとなっています。低価格で高性能のVPNでデータを守りたい方にはExpressVPNがおすすめです。高速で使いやすく、専門知識がなくても簡単にセットアップできます。